 画家久下貴史氏は1948年7月、京都に生まれました。高校時代に尊敬する画家風間完氏との出会いが実現し、この時から久下氏は画家への道に踏み出しました。
30代に入り、1982年に「週間朝日」『山藤章二の似顔絵塾』第1回大賞受賞者に選ばれ、1983年から1985年は、文壇の大御所たちが週刊誌に連載する小説への挿絵を手がけていました。
1986年の冬、ニューヨークに渡り、以来この街を拠点として画業に励み、1996年11月にはソーホー地区のビル壁に巨大な一対の作品を発表しました。そして壁画シリーズはこれを手始めに4年間4作品を仕上げたのでした。
2001年4月には、15年間に描きためた作品と新作合わせて100点余りを発表する個展を伊東屋ギャラリー(東京・銀座)で開催しました。この初めての個展は、「ニューヨーク15年、猫との暮らし」と題しました。これは、ニューヨークで暮らし始めて間もなく近所付き合いから子猫を貰い、このフェデリコという子猫が慣れない異国で大きな慰めと創作意欲を刺激する大事な相棒になり、今では何匹もの猫と暮らす毎日となったことに由来します。久下氏にとって、ニューヨーク暮らしは、即ち猫との創造的暮らしなのです。
以後2002年に第2回個展「ニューヨーク、この1年 〜猫と平和を語る日々〜」を、2003年には第3回個展「猫荼羅華 〜命等しく、猫いっぱいの世界〜」を同ギャラリーで開催。久下氏と彼の作品世界に親しく触れ合うことを望んでいる多くの日本のファンを喜ばせています。 愛してやまない猫たち。今、久下氏は以前にも増して無心でひたむきに猫を描いています。猫は自分の心の中で平和の象徴ですと言い、描く猫の表情や姿に平和への祈りを込めて創作にあたっています。 |